王様の仕立て屋~下町テーラー~6巻が発売されました!早速ですが感想です。
6巻に収録されているのはorder31「学研の科学」~order36「藍染の褌」まで。また、久々、本当に久々にマルコやラウラが登場します(ちょこっとですが)。これで全国数千万人の(言い過ぎ)ラウラファンも満足ですね!
ナポリの客のオーダースーツを東京で作るという言葉通りの離れ技をやってのけたり最近流行りのスマートウォッチと合う装いを考えたり、イマイチ覚悟の決まっていない客の尻けとばしたりと相変わらずの織部親方。あ、針生親方の出番は今回は少なめです。残念。
それでは、各話感想です。
各話感想
学研の科学
スマートウォッチとスーツって合う?という話。腕時計とスーツの合わせ方というのはサルト・フィニート30巻で実はやってるんですよね。ただ、前回はどちらかと言えばクラシカルな時計だっのですが、今回は時流に乗ってスマートウォッチです。
本編の見どころは「スマートウォッチとスーツを合わせるなんてけしからん!」といきり立つ若手を前に「便利な時代になったもんだ」と逆に最新の商品をあっさりと受け入れるお歴々でしょうか。昔は学研に「未来予想図」ってのが載ってたらしいですね。アトムやドラえもん、アポロが月へ行ったのををリアルタイムで見ていた世代のほうが、もしかしたら未来の新技術に対する抵抗が少ないのかもしれませんね。
ポパイのホウレン草
イタリア留守番勢が久々の登場です。マッチョな体型で難しい依頼に対して織部が選択したのはリモートワークだった!
どちらかと言えば織部が(意識していたかどうかは分かりませんが)弟子や後輩に向けて背中で語る回でしょうか。男は黙って背中と仕事で語る、時代遅れかもしれませんが、職人や人生の先達ってのはこういうもんな気がしますね。
土曜8時の生放送
仕事一筋でやってきた一流の職人が退職したとたんに居場所無くして所在なさげにぶらついている・・・非常に悲しいシーンから始まります。こんな先達を見ると後進としては人生とは何ぞや?ってなりますね。
人間不思議なもので、着ている服が変わると気分も変わるものです。本作は定年退職したおっさんだろうがオシャレは楽しいものなんだ、と感じさせてくれるお話でした。
悟空の元気玉
組合のみんなー!オラに元気(お金)をわけてくれー!
最低限の身だしなみというのはなぜ必要か?それは相対する人や場に対しての敬意の表れである。
意外と忘れがちな人もいるのですが、大事なことですね。外見は一番外側の内面といいますし、人間の第一印象なんぞ3秒くらいで決まるそうですね。
それでも、最後に自分の人生を決めるのは普段の行いであり、人柄であるってのはこの漫画の変わらないところです。この話のお客さんも最後は自分の力で新しい道に進んでいきました。日ごろの積み重ねがあってこそ、最後の一押しとして服装の差が効くんですね。日々精進・・・。
たった一つの勲章
つっぱることが云々と最近CMで聞きますが、そんな感じのお客さんです。体にフィットしない服のストレスってのは結構馬鹿にできないそうで。仕立て服じゃパワハラ上司はどうにもできないけど、日ごろ積み重なるちょっとした物理的なストレスはなくせるみたいです。「そんなわけねーよ」と言う人はシャツだけでも仕立ててみてほしい所。全く違います。(体験談)
「状況を変えられぬなら自分を変えて前向きになれば浮かぶ瀬もある」
服に限らず、自分を変えるきっかけというのは大事にしたいですね。
藍染の褌
タイトルの元ネタがわからん!
日本人は極端から極端に走る民族なんだからほどほどにしておかないとダメだよ、という話(違う)。
うだつの上がらない課長がアメリカに乗り込んで日本企業を嵌めようとしているアメリカ人を一喝する、という話なんですが、さすがにやりすぎでは?と思うところもあったり。まぁ面白いからいいんですが。
男にとって仕事服たるスーツやシャツの手入れは昔でいうところの具足の手入れ、自分の命を預ける道具の手入れと同じである、というのは以前から作中で語られています。自分にはさっぱりですが、そういうものかもしれません。自分で手入れしたら愛着も沸くしね。
男女関係なくアイロンがけくらいはできるようになったほうがイイよ、という感じで。
ナポリ日記(書き下ろし)
ネクタイの結び方って色々あるんだね!
まぁ何かとマウントを取ってくる阿呆はどこの世界にもいるものですが、それを如何に上品に撃退するか、というのは難題です。なんせ阿呆だから負けていることに気付きません。スルー推奨なのでしょうがそうもいかないのがおフランスの上流階級、という感じでしょうか。
以上、王様の仕立て屋6巻感想でした。以前の感想などは下のリンクから。
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