【本】心を壊さない生き方 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書

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Twitterって面白い方がたくさんおられますね。私も何人もフォローしていますが今回はその中の一人、Testosterone氏の本をご紹介いたします。

プロフィールページのリンクが貼れない・・・何故だ・・・

まぁそんなことは置いといて。氏はTestosteroneというアカウント名とプロフィール画像から分かるように、基本的に筋トレ関連をメインに呟かれているのですが、今回はちょっと変わってメンタル本です。

 すでに何冊も出版されているのですが、基本的に「筋トレが全てのソリューションである」という感じの作風なのでちょっと驚き。

氏曰く、「もう限界です」「生きているのが辛いです」といった悩み相談があまりに多く、これは科学的なエビデンスに基づいたメンタル本が必要だ!と思ったとのこと。

 ここで重要なのが「エビデンス」ですね。日本語で言うと科学的根拠とか研究に基づいた結論とかそんな感じ。最近の報道番組なんか見てると特に思うのですが、「AはBである!!!」って言いきっちゃう人のほうが人気出るんですけど、世の中の問題ってそう簡単なもんじゃないんですよね。がっつり勉強すればするほどあらゆる可能性が見えてくる。人間相手の学問なんて基本的に「AはBになる傾向がある」とかしか言えないんですよね。

 まぁそんな感じで本書はあくまで”エビデンス”がはっきりしているものに基づいて書かれたそうです。そして最初のほうに「現時点での我々が導き出した最適解」「やったほうがいいと思われる提案」とあります。情報発信者として誠実さが分かりますね。

 さてそれでは中身の紹介です。本書は2部構成となっており、

  • 第1部
    1. 食事管理
    2. 睡眠時間
    3. 運動
  • 第2部
    1. 適応障害
    2. うつ病
    3. 脅迫症
    4. 不安症
    5. 摂食障害
    6. アルコール依存症
    7. 発達障害
  • 参考文献、付録

となっています。第1部は予防の観点から見た食事、睡眠、運動の紹介。第2部は代表的な症状や治療法の紹介といった感じ。また、付録には気軽に相談できる専門家や専門機関が紹介されています。

 第1部については、実はそこまで驚きの方法!というわけではなく、どちらかと言えば「基本に忠実に」という感じ。以下、気になるところをピックアップ。

食事について

BMIや体脂肪とうつ病の相関関係、マクロ管理法、生のフルーツや生野菜とメンタルヘルスの相関に関する研究の紹介など。食に関する知識は一生もの!と力説されています。

睡眠について

最低7時間は寝ろ!以上!!割と軽視されがちな睡眠について、いかに睡眠が大事か研究をもとに語られています。ちなみに水木しげる先生も睡眠は超大事と言われていますね。https://togetter.com/li/1215373

あとは週末の寝だめによる「ソーシャルジェットラグ」問題など。

運動について

 運動とメンタルの関係について、アメリカで100万人規模の研究が実施されてるそうです。スゴイなアメリカ。運動すればいいってもんでもなく、ほどほど(週3回、30分程度)で楽しめる範囲でやるのがいいとか。やりすぎると逆にストレスになっちゃうそうです。

第2部については様々な症例、治療法などが紹介されていますが、最後に紹介された、アメリカの俳優、ドゥエイン・ジョンソン氏の言葉が印象的です。

一番大切なことは、自分は独りじゃないって気づくことなんだ。自分がこの症状を体験する最初の1人じゃないし、最後の一人でもない

ドゥエイン・ジョンソン

気分が落ち込むと、つい「自分ばかり・・・」「自分だけ・・・」という考えが湧いてくるのですが、そんなことはない、皆なってる、と知ってるだけでも悪いループを止められそうです。

メンタルヘルスの知識は現代人に求められる最低限の教養、と本書では語られています。実際、社会人として他社と関わっていく以上、自分がメンタルをやられるかもしれないし、友人や後輩、会社の部下がやられる可能性は非常に高いわけです(日本人の5人に一人が発症するとか)。そんなとき、ちゃんとした知識がないと、最悪の事態に発展することもあるわけで、最低限の教養というのはあながち言い過ぎではないなぁと思ったり。

 本書でも述べられていますが、この分野の研究は日進月歩です。日々、情報をアップデートすることが重要ですね。知識は力なり、といったところでメンタルの教科書の紹介でした。

Testosterone氏の本はコチラから!

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