資本論と言えば歴史の教科書にも出てくるくらいの超ベストセラー。私程度では難解すぎて概要すら書けませんが、本書はそこまで難しくないのでご安心ください。ちゃんと1冊で完結してます。
さて、普段我々サラリーマンは労働にいそしんでいるわけですが、なぜ働いているのでしょうか?生きていくため、家族を養うため、お金が欲しいから、その他諸々。理由を細かく言い出すとキリがないのですがすっごくアバウトに言えば、幸せになるためでしょう。
仕事して幸せとか言い出すとなんとなくブラックっぽくなりますが基本的に、
働く→給料ゲット→最低限の(飢えないとか住居があるとか)幸福をゲット!→社会的地位、ステータスなどをゲット!
という感じでしょうか。なんやかんや言ったところでまずメシです。食わなきゃ死ぬ。そこから次第に社会的なステータスとか自己実現とかになっていくわけですね。この辺りはマズローの欲求説とか有名ですね。↓こんなの。
さて、本書は「幸福に生きるための土台」を「金融資本」「人的資本」「社会資本」の3つの資本によって設計していこう、と説いてます。
人間は誰しもこの3つの資本を持っていますが、年を取るにつれどんどん変化していきます。そしてこれら3つの資本はそれぞれ役割が違います。例えば「金融資本」は「自由」のためにあります。極端な話、お金があっても幸せとは限りませんが、様々な事柄が自由になります。食事、住居、無理して会社勤めをすることもありません。嫌な上司にあたったら即転職。資金があれば起業することへのハードルもかなり下がるでしょう。
同様に「人的資本」は「自己実現」のため、「社会資本」は「幸福」のために必要と解説されています。
個人的にツボに来たのは幸福のための社会資本、「友達とはなんだろうか」という項目です。なかなかショッキング(というか現実的?)な結論が述べられています。気になる方は是非ご一読ください。色々な用語を使って説明されており、ぱっと見は難しく感じるかもしれませんが、丁寧に解説してありますので特に問題ないかと思います。
先日から
不労所得が欲しい!!!
とか
100億円くらい欲しい!!!
と言っていますが、自分が幸せになることが究極的な目的であり、そもそも自分の幸せとはなんぞや?というところをはっきりさせなければなりません。
リベラルアーツ大学でもまず最初に「人生の羅針盤を作るべき」と言われています。↓
タイムバケットもおもしろいツール(考え方?)ですよね。
お金を稼ぐにしてもまず自分はどうありたいのか?何をもって幸福を感じるのか?それは自分にしかわかりません。
本書はそんな「幸せとはなんぞや?」という漠然とした問いを3つの資本の点から具体的な問いに変えてくれます。あまりに漠然とした問いはとっかかりすら難しいですが、具体的な問題になればどこかしらとっかかりがあるものです。
ぜひご一読あれ。
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