事前の告知がほとんどなく、謎に包まれたまま公開されたジブリ最新作「君たちはどう生きるか」。「宮崎駿の原液のような映画」とか「鳥がかっこいい」という感想しか流れてこないのでネタバレを踏む前に行ってきました。そんなわけでネタバレありの感想です。まだ見てない人は気を付けてね!
・・・
・・
・
とりあえず映画の概要はコチラから。
この映画公式サイトもないのね・・・。ちなみにパンフも売ってませんでした。パンフどころがグッズもなかったような気が・・・。クリアファイルくらいはあったかな?
舞台は戦時中の日本。風立ちぬと同じくらいっぽい。冒頭で母親が火事で亡くなり、東京から疎開した主人公。これは風立ちぬみたいな現実路線か借り暮らしみたいにファンタジー存在と出会う系か?と思ってみてたんですが・・・千と千尋とか不思議の国のアリス系でした。異世界に行く系ですね。作中では神隠しといわれていました。そしてババァどもは魑魅魍魎の類ではなく、普通に下働きしているババァでした。いやあれ絶対妖怪の類だろ。
そんなわけで異世界で少年が冒険する話!なのですが・・・なんか主人公の感情がわからん。パズゥみたいにもっとはっきりしてくれ!とは言いませんが、なつこさん(母の妹で継母)を連れ戻すためなら表情変えずにバリバリ怪しい所にも突っ込んでいくのは人間味を感じない。他のキャラなら慎重に、とかビビりながら進むところを武器もないただの少年がズカズカ進んでいくってのは・・・なんなんだろうなぁ?いやまぁ、思春期真っただ中の少年が母親を火事で亡くして数年後に父親がその母親そっくりの妹(なつこさん)と再婚してしかも妊娠中で友達も知り合いもいない疎開地に行ったらそりゃメンタルガタガタになるよな、とも思ったり。
次。鳥について。おい、ポスターに書かれてたキリッってした被りものした鳥はどこだよ?なんでオッサンなんだよ。主人公の友達ポジはいいけどあのビジュアルは詐欺だろサギだけにってか。最後は良いヤツで終わったけど。
インコはトランプの兵隊ポジ。わりと文明を築いており、ただ白い奴(名前忘れた)を食べるだけのペリカンとはひどい差があります。肉を食べてましたが、進化の過程で雑食になったんでしょうか。王国を作り、製鉄技術もそれなりに発展しているあたり侮れません。インコ王のしぐさをみていると、軍隊があって規律もそれなりにちゃんとしてそうなんですよね。ペリカンは・・・なんでしょうね?そもそもなんでペリカンなんでしょうか。なんか元ネタありそうですがよく分かりません。そのうち考察勢が元ネタ調べてくれるかな?
だいたいのジブリ作品にはヒロインがいるのですが、今作では・・・カーチャン(若)?なつこさんは囚われのお姫様っぽいし、いろんな葛藤を乗り越えて主人公が継母であるなつこさんを「お母さん」と呼べるようになる話っぽいのでヒロインではない気がします。ってことはカーチャンか。もしくは一緒に異世界についてきたババァ、キリコさんか。しかし、考えてみればキリコさんは最初からいるし森に突っ込んでいく主人公を止めつつも止められなくて結局自分も付いて行ってるし人形になっても主人公を守ってるしなんなら若くなってジブリ姉御系年上お姉さんになるし。これはヒロインと言っても過言ではないのではなかろうか。
とりあえずこの異世界、管理?支配?しているのは現実世界で行方不明になっている大叔父と言うことが判明。主人公を後継ぎに指定します。そして断る主人公。まぁしゃーない。インコが人を襲って食って文明を築いている世界は俺も嫌だ。主人公に積み木(石)を渡して「平和で豊かで争いのない世界を作れ」って言ってましたがさすがにこれは俺でもわかる。宮崎駿の説教というより願望?宮崎駿が託された側か託す側か、まぁ御大も高齢ですし次世代についても色々考えておられるのでしょう。
んで。ここでまさかのインコ王乱入からの世界崩壊。インコ王ェエ・・・。大量のインコと共に現実世界に戻るのでした。めでたしめでたし。え、いやこれで終わり?最後東京に戻るときアオサギが見送ったりとかしねぇの?あっさりしすぎじゃね?
ほかの方も言われていますが、宮崎駿の集大成!というよりも宮崎駿が好きなものを全部突っ込んだごちゃまぜ映画というほうがしっくりきます。頭空っぽにして見てもいいし、色々考察しても良い。そんな映画でした。
コメント