よし、注意書き付けたからOKだな!
「効率化」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。例えば、3人でやってた仕事を2人でできるようにする、1時間かかってた作業を30分でできるようにする、とかですね。
特定の業種に限った話ではないですが、特に製造業においては「トヨタ生産方式」が何冊も解説本がでるくらい有名です。(厳密に言えば結構違うのですが。)
さて、どの業界、どんな会社であっても「効率化」ってのは避けては通れないのですが、弊社においても例外ではなく、二言目には効率がどうの、効率化するためにはあーだこーだ、と偉い人がしょっちゅう言っています。
しかし、「効率化」というものは、会社にとっては当然メリットしかないわけですが、我々下っ端の作業者にとってはどうなのでしょうか?
例えば3人でやってた仕事を2人でできるようにした。残りの一人は?別の作業を振られるか、最悪人員カットです。
1時間かかってた作業を30分でやれるようにしたとして、残りの30分は?別の仕事を振られるでしょう。給料は当然据え置きですね。だって就業時間中だし。
仮に10時間かかっていたのが(定時8H+残業2H)が効率化によって毎日定時で帰れるようになったとすると、残業代がなくなり結果的に給料が減る、という事態が発生します。基本給がそれなりにあれば問題ないはずなのですが、業界によっては残業があることが当たり前=残業代前提の給与体系になっており、よーするに給料が安いわけです。「生活残業」という悪しき風習が生まれるのも、これの影響が大きいと思われます。
要するに効率化すると給料据え置きで仕事が増えるか、残業がなくなって給料が減るわけですね。作業者にとってのメリットが少ない!!
ここまでグダグダ書いてきましたが、結局何が言いたいのかというと、
- 作業者発信の効率化=現場作業であり、一手間カットくらいの改善の積み重ねなので経営陣が扱うような数字に影響するような効率化はそうそうでない。
- 人を減らしたり作業時間をがっつり削るような効率化はトップダウンでしか達成できない。
ということです。トヨタ生産方式の上っ面だけマネして「改善!」「効率化!」という年寄りのなんと薄っぺらいことか。あなた方は何してるんですかね?
ちなみにトップダウンと反対のボトムアップ型の改善は、その係や課くらいで止まります。そして下手すると係や課ごとに違うシステムを使いだして同じ会社なのに連携を取るのが非常に面倒、あるいはできないという事態が発生します。そのグループにとっての効率化がほかのグループにとってどうかなんて分かりませんからね。ボトムアップ型の限界です。
そんな会社あるわけないじゃんwwwという方は非常に優秀な会社にお勤めだと思います。残念ながら弊社はその辺優秀ではなかった。
トップやその周辺が信用できないってのは転職の理由になるよなぁと思いつつ、今日はここまで。
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